【自説】マルチサーバーにおける経済システム導入とその管理

  • 2017/01/12(木) 05:00:00


※当記事には多分に独自研究が含まれます。
※当記事を参考にして何かやらかしても、わたしは知りません。当たり前ですが責任も取りません。
※諸事情につき、内容はかなりぼかしています。
※要旨はずれていませんが、実例の詳細は正確ではありません。




自説:
マルチサーバーにおける経済システム導入とその管理



当記事は『とある国内老舗Minecraftサーバー(以下、鯖)』にて導入を実施した
経済システムの詳細概略を挙げ、
運用とその成果、そして所見を
記すものである。


目次
1. 経済システムは導入されるべきか?
2. 鯖での経済システム
3. 経済システムの運営と進化
4. 娯楽と消費
5. 運営の失敗と経済危機
6. 緊急事態
7. 運営の総括
8. 結論

(左下の『続きを読む』からどうぞ)




1. 経済システムは導入されるべきか?

Minecraftというゲームは、何でもできるゲームであるといえる。
ピラミッドを建てられる。龍討伐だってできる。マグマの海だって……泳げないこともない。
Modやプラグインはその可能性を更に広げている。
例えばこのブログで頻繁に掲載しているRealTrainModは電車を走らせられるようにするModであるし、
著名なところではIC2やTwilight Forestなど、大規模な要素追加Modは枚挙に暇がない。

しかし、およそ全てのModに共通することは、
『ユーザーがその要素を自分で何とかすることができる』
である。
チートコマンド利用前提のModも存在するが、基本的にはどのModもユーザーがアイテムを選択し、
これを設置したり用いることでModとしての機能を発揮するようになっている。
これは、Minecraftをサンドボックスゲームと呼べることによって説明できるだろう。
ユーザーが選択的に何かアクションを起こせないModは、このゲームにおいてはあまり見られない。
(ワールド系Modなども、結局は自分で行動することで違った世界を冒険できるという点で選択的である)

さて、ここから経済が関係してくる。
こうしたMinecraftの『自分で何とかすることができる』は、経済導入において大きな障壁となる。
各種Minecraftサーバーにおいては需要の励起や話題の創出など、
様々な理由で経済システムの導入を考えたと思われるが、
Minecraftの特徴である『自分で何とかすることができる』は即ち、
『実生活ならお金で解決することも、ある程度ビギナーフレンドリーに出来てしまう』
ということを意味する。

マルチサーバーにおいてまれに見られる現象として、経済を導入したものの、
経済システムが余り使われていないというものがある。
これは、Minecraft本体のアイテム取引などで循環経済が完結するか、
あるいはユーザーが全てを自力調達することが基本となっているために
発生する現象であると考えられる。

上で述べたことから、マルチサーバーにおいて経済を導入する場合、
Minecraft本体のみで完結する循環経済を破壊することが肝要となる。
但し、ユーザー間取引の完全に制限することは難しいと考えられるため、
新たな資金・アイテムの流通経路を創出し、自己調達・物々交換経済を阻塞することが
この最短経路となるといえる。

本章の内容をまとめると、
・Minecraftは自由度が高い故に、ユーザーサイドで全てが完結する傾向がある
・このため、実態としての経済が経済システムへ移行せず、経済導入が失敗する事例も散見される
・上述のことから、経済導入の際には既存の循環的経済体制を破壊する必要がある
といえる。






2. 鯖での経済システム
私がAdminとして着任している国内老舗のマルチサーバー(以下、鯖)においても、
経済システムが導入されていた。
鯖においては経済導入についていくらかの議論があったものの、
積極導入の方針で話が進み、提案から1ヶ月ほどで導入に至ったと記憶している。

鯖における初期の経済システムは、非常に単純なものであった。
以下にその詳細を記す。

・通貨について
通貨は二元通貨制(基幹通貨を2種類採用)とした。
第1通貨は金の延べ棒で、これは1本10ドルの扱いとなった。
第2通貨はドル(仮想通貨であり実在通貨ドルとは異なる、以下ドル)で、10ドルを金の延べ棒1本と交換可能であった。
第1通貨の金の延べ棒は実体として存在し、手に持つことができたが、
第2通貨のドルはサーバーコマンドで確認できる仮想通貨であり、実体としては存在しなかった。
金の延べ棒とドルは相互に交換可能であり、ユーザーは必要に応じて交換した。
この交換は看板をタッチすることで行われ、看板はAdminが管理する『銀行』に設置された。

・運用スタイルについて
ユーザーが地下の洞窟や取引で得られた金の延べ棒は、Spawnなどにある銀行で
金からドルへ交換が可能であった。
金がドルへ交換されると、交換されたドルは自動的に
ユーザーIDに紐付けられた仮想口座へ入金され、
ユーザー本人のみがその確認・金の延べ棒化が可能であった。

例えば、鯖に設けられた無人ショップはドルによってのみ支払いが可能であり、
事前にドルを口座に溜めておくことで、
ショップで商品を買った際に自動的に引き落とす仕組みになっていた。
こうすることで、大量の金の延べ棒を持ち歩くことなく、
自動的な支払いが行えた。

また、ユーザー間での取引の際は、
ドルが溜まっている口座から交換操作を行うことで
金の延べ棒として所持金を実体化できた。
実体化した金を支払うことで、
ユーザー間取引の萎縮阻止にも成功している。

→金の延べ棒を通貨とする体制は実世界における金本位制であると言える。

・二元通貨制を採用した理由
単独通貨制ではなく二元通貨制が採用されたのには、きちんと理由が存在する。
単独通貨を運用した場合、金の延べ棒かドルを通貨として運用することが想定されるが、
その場合には以下の欠点が考えられた。

・実物はかさばる
仮に金の延べ棒を基幹通貨とすると、ユーザー間の私的な取引で支払いを実施する際、金額が高くなるとインベントリいっぱいに金の延べ棒を持ち運ぶ必要があり、とても邪魔である。受け取る側もインベントリを開けておかねばならず、極めて非効率である。また、貯蔵にも大量のチェストを要し、これも防犯上問題である上に邪魔になる。

・実物がないと面倒
仮にドルを基幹通貨とすると、実体として存在しないために
小規模なユーザー間取引などが不便になる。
この場合、(1)ユーザー間取引システムを整備する (2)放置する の2択が考えられるが、
(1)ではサーバー側に環境構築の手間がかかる上にユーザーにも環境適応が求められ、
(2)では経済システムからの離脱や循環経済へ回帰する可能性がある。

上述の2つの欠点を解消するのが二元通貨制である。

・二元通貨制の利点
・かさばらない
回収した金の延べ棒や日常の貯蓄の際、
仮想通貨化しておけばかさばることはない。
必要なときだけ実体化すれば済むので、日頃は身軽に行動できる。
更に、仮想通貨化しておけばユーザー以外に引き出しは不可能なため、防犯上も有利である。

管理しやすい
ユーザーサイドからは、金の延べ棒をいちいち数える必要がなく、
Admin側からは、サーバー側で通貨を管理しているために
その総額や不正な口座操作、また経済状況の変化を探知しやすかった。

鯖の経済体制は上述のことを踏まえ、二元通貨制にてスタートした。

本章の内容をまとめると、
・通貨は二元通貨制となった
・実体通貨と仮想通貨があり、それぞれに利点があった
といえる。






3. 経済システムの運営と進化
経済システムは、前章で述べた二元通貨制が功を奏したこともあり、
比較的順調な滑り出しを見せた。
しかしながらその過程で、いくつかの問題が発生した。
以下にその問題の概要と解決策を示す。

問題(1) 銀行が少ない
ドル⇔金の延べ棒の換金は看板を用いたコマンド制御で行っていたが、
これが設置されているのはAdminが管理する銀行のみであった。
これは看板の制御が特殊なほか、破壊されると鯖の経済に支障をきたすため、
防御を兼ねた措置であった。
しかし、換金場所が少ないことから場所によっては列が出来たり、
看板を急いで触るために鯖に負荷がかかる自体も発生した。

解決(1) 銀行を増やす
鯖内の大都市を中心にAdminの管理銀行のみならず無人銀行(ATM)を設置し、
これによって不便な状態を解消した。
また、大型ATM施設や銀行には複数種類の銀行を設置し、
(例:金の延べ棒1本⇔10ドル / 金の延べ棒10本⇔100ドル / 金の延べ棒100本⇔1000ドル)
負荷の分散を図った。
尚同時期、一部の僻地銀行にて交換レートを変更することで
僻地需要の励起を狙う試みもあったが、
経済バランスを崩すために没となっている。

問題(2) 資金量の可視化による爆発的増加
当初鯖のシステムでは、保有額ランキングを参照可能なようになっていた。
しかしこのランキングがユーザー間の闘争心に火を付けてしまい、
金の収量を少しでも上げ、これをドルと交換しよう
(=保有額ランキング上位を目指そう)とする試みが行われた。
結果、ユーザー間でアクセス至便な場所の金が掘り尽くされ、
後発ユーザーが資金の調達に苦慮する事態が発生した。

解決(2) ランキングの廃止、採掘範囲の拡大
保有額ランキングを廃止し、競争に歯止めをかけることで
金の猛烈な回収競争にブレーキをかけた。
また、自由採掘エリアを拡大し、この範囲は定期的なリセットを行うことで、
金の全滅を回避する策をとった。

問題(3) 両替商の発生
独自のレートで金ドルを交換しようとする者が現れた。
これは採掘現場などの銀行の設置がない、不便だが大量に金を持ち帰りたいような場所などに現れ、
独自の手数料を加味したレートで取引をすることで、公定レートとの差から収益を上げようとするものだった。
Admin側からすると、鯖内の経済統制が困難になる恐れがあると考えられた。

解決(2) 両替商の禁止
金ドルに関しては完全公定通貨とし、引き続き交換施設の拡張を図り、
経済保全の観点から両替商は禁止とした。

問題(4) 資金の無限増
金ドルに関しては、元手となる金が鉱物であったため、
ユーザーが掘っただけ儲かり、そのため鯖に流れる資金がみるみる増える問題があった。

解決(4) 使途を増やす
ユーザーが使いたくなる使途や、少額の回収を頻繁に持ち込むことで、
ユーザー側のドルの増加を少しでも食い止めようとした。
しかし、あまり効果は実感できなかった。

こうした問題と格闘しつつ、鯖には次々と新機軸が投入された。
・新レート『金の粒』
金の延べ棒の下位互換として、金の粒が導入された。
金の粒は1粒1ドルで、9粒で9ドルになり、9粒を加工して1本の金の延べ棒にすれば10ドルになった。
こうしたズレたレートは場合によっては不正操作による金銭詐取が発生するため、
慎重な検討を要するが、この場合には金の延べ棒を解体しても
1ドルの収益減にしかならないため、問題は発生しなかった。
(金の延べ棒を解体しても9ドルにしかならないため、交換から解体して粒として交換しても1ドルの損にしかならない。)

・新レート『ダイヤモンド』
※ダイヤモンドと金の導入手順は前後逆であった可能性もあるが、正直よく覚えていない。
上位通貨として、ダイヤモンドが導入された。
ダイヤモンドはその希少性と需要から1粒40ドルで取引された。
同様に、40ドルで1粒のダイヤモンドを買うことも可能であった。
この政策は大成功で、採掘が面倒だが日頃便利に暮らしたい人はダイヤを買い求め、
手っ取り早く稼ぎたい人はダイヤモンドを積極的に回収し交換するため、
極めて効率的に経済が周った。
勿論銀行を介さないダイヤモンド取引も存在したが、
相手がいつ居るか分からない対面取引よりも、
いつでもダイヤモンドを調達できる経済システムのほうが頻繁に利用された。

こうして、鯖の経済は成長を続けていった。

本章の内容をまとめると、
・複数の問題が発生したが、臨機応変に対処した
・二元通貨制は維持し、実体通貨を2種類増強することで利便性の向上に努めた
といえる。





4. 娯楽と消費
さて経済が拡大していく一方で、それでもその限界は明らかであった。
これは1章で論じたようなMinecraftの自由度の高さによるもので、
これを打破するには新要素の投入が極めて有効であった。
各種要素を以下に説明する。

・競馬/競艇
鯖内で優勢であった競技である。
競馬や競艇の参加者は原則レースに参加するが、その他に観客の設定もあり、
それぞれ賭けが可能であった。
掛け金は賞金に再利用され、1着から順に率を分けて賞金となったほか、
賭けが当たった観客への賞金にもなった。
また、競馬や競艇に関しては後期に会場使用料の概念が発生し、
1レースにつき100ドルから2500ドルの会場使用料が会場管理者に支払われた。
いわば不動産収入である。
これはユーザーへコース整備を励起し、観光資源を開発する狙いであり、
実際に私営競技場も開設された。

・相撲
鯖内で一時期流行った競技である。
相手を土俵から突き出せば勝ちで、階級が上がるほど勝者への賞金が上がった。
参加者は最初にエントリー費を払う必要があったが、勝ち上がり続ける限りは賞金がもらえるため、
基本的にはプラスであった。
こうしたシステムのため、回収したエントリー費以上に賞金が出される場合が多く、
差額は鯖の公費負担となることが多かった。
が、単純なルールと短い試合から好評を博し、
比較的多く興行が行われている。

余談だが、格下が格上を倒す番狂わせを起こせば座布団(カーペット)が飛ぶなど本格的な演出もあったほか、
追い出すための叩き合い中に相手を殴り殺した場合は決まり手がSATSUGAIになるなど、
設営にもそこそこ気合が入っていた。


・撃破記録挑戦
ゾンビピッグマンの群れに対して連続何人抜きできるかを争うものであった。
記録を更新するたびに1000ドル前後が支払われており、腕試しと挑む猛者も多かった。
ちなみに記憶にある限りでは250乃至500匹撃破ごとにインターバル(回復と1分間の休憩)が与えられるルールで
3300匹の連続撃破があったはずである。ダイヤモンドの剣すら折れた。
観戦需要は無かったが、やる側は大いに盛り上がっていた。

・エンチャント本の販売
エンチャント本は任意の魔法を入れる方法として手軽であることから、
これを銘柄指定で販売することで収益を得た。
基本的にレア、実用的、ランクが上がるほど高価になり、
そこそこの収益を上げた。

・ダイヤモンド交換レートへの両替商参入
金レートは維持が決まっていたが、ダイヤモンドについては購入需要も高く、
ある程度流通数を管理する必要があった。
また、ゲーム生活上ダイヤモンドを多く必要とするAdminが居たことから、
Adminの彼が私財を投じてダイヤモンド交換レートの両替商となった。
民間化し積極的な営業活動が行われた結果、
彼の元にはダイヤモンドが多数集まり、
ユーザーは程々の資金を手に入れることができた。

・スロットマシン
鯖の経済体制を一変させた新要素。
看板を利用したプラグインで、自由自在にスロットマシンを設計できた。
報酬にはアイテムが出る(松明や木など)ものから400万ドルが出る1ベット1000ドルの超高級台もあり、
大いに射幸心と鯖の環境を盛り上げた。

こうした娯楽の投入は基本的に経済的側面を無視したものが多かったが、
集客のために賞金を設定し、そして賞金のために参加費を設定したため、
結果的に鯖内の経済循環に大いに貢献した。

本章の内容をまとめると、
・新要素を沢山投入することで、経済が周った
といえる。






5. 運営の失敗と経済危機
ここまでは順調に進んでいた経済運営だが、
問題が発生した際の脆弱性も知っておかねばならなかった。
前章にて述べた新要素のうち、スロットマシンの設定ミス(これは私が起こした問題である)から、
鯖内の金銭流量が急激に増加し、大変な騒ぎとなった。

スロットマシンの設定はAdminが任意に設定できたが、
問題を起こした銘柄の台は新投入の台であり、
10連の確変ゾーンを持つ特に射幸心を煽る設計の台であった。
こうした念の入った設計から自信のあった私は話題をさらうため、
この台の設定を甘め(わりと儲かるように)にしており、
結果ユーザーの集客は著しいものであった。

しかし翌晩、他のAdminから緊急の連絡が入る。
当該の台の回転が良すぎ、鯖内の資金流量が急激に増加しているという。
緊急連絡を入れてきたAdminは、スロットの開発者が作った
スロット期待値調査計算シートを持っており、これに基づいて計算したところ、
当該台の設定は甘すぎ、確実に儲かる計算となっていた。
ユーザーはこれに気が付き、昼夜を問わず回すことで膨大な収益を得ていたのである。
ユーザーらが得た総額は、計算によると400万ドル相当であった。

ダイヤモンド1粒40ドル、金の延べ棒1本10ドルの時勢に400万ドルが流出したのだから、
とんでもない騒ぎである。
スロットは直ちに停止され、Admin間では緊急の会議が開かれた。

利益を得たユーザーは若干名であり、それぞれが400万ドルのうち何割かを得ている状態であった。
また、事態を把握していたユーザーは限られていたことから、当該の若干名を除いて利益を得たものは居なかった。
これをまとめると、一部のユーザーが莫大な利益を得、経済を動かしかねなくなったといえる。
一晩にして富豪が複数誕生したわけである。

この400万ドルの資金流出は、経済バランスの崩壊にも直結しかねない大問題であった。
一晩で鯖の経済体制が潰れかねない騒ぎになってしまったのである。

本章の内容をまとめると、
・新要素の投入前調整をしくじり、鯖の経済が一気に傾いた
といえる。






6. 緊急事態
先述の内容から緊急の会議が持たれ、対応が話し合われた。
まず、以下の問題点が議題となった。

・流出額
400万ドルという膨大な金額が鯖内へ流出したこと。
・ハイパーインフレの懸念
一気に資金流量が増えたことから物価が急激に上昇し、
通貨価値の暴落・ハイパーインフレを招きかねないこと。
・民間業者への圧迫
従来物価で販売していた商店が、その商品を一斉に買い上げられるため、
商品の供給が追いつかなくなる可能性が高いこと。
また、初心者が商品を購入したくても商品がないか、あるいは
物価上昇を反映した価格設定のために手が出ない可能性があること。
・経済の崩壊
上述のことから二元通貨制が信用や価値を喪失し、鯖の経済システムが崩壊しかねないこと。

これについて、Admin側は以下の緊急措置を講じた。

・スロットマシンの全面稼働停止
スロットマシンは一時的に全機が稼働を停止し、総点検を実施した。
・ユーザーからの自主返納
事情を説明し、ユーザーから一部を自主返納して頂いた。
・Adminからのドル公庫返却
4章で述べたダイヤモンドの両替商が、300万ドル分近い保有ダイヤモンドを公庫に自主返却した。
これにより、鯖内の通貨総量を保とうとした。

また、他に以下のようなことも実施した。
・高価品の販売
早い話が、非常に高い値段でレアアイテムや土地を販売した。
扱ったのはまず手に入らないアイテムであり、またユーザー側も資金に余裕があるため、
割合早めに資金を回収できた。

以下のことは検討されたものの、実現しなかった。
・デノミネーション実施
全ユーザーのドル口座から預金総額より下1桁を切り捨てる案、
金ドル交換レートを下1桁切り捨てる案が提案されたが、
共に不平等の拡大に繋がる他、通貨安定性の保障、
システム管理上の問題により中止となった。

・鉄への変動相場制導入
鉄の延べ棒を用い、相場が日々変動する取引体制を構築することで
現実における株式取引のような環境を構築することを試みた。
しかし、鉄は入手難度が低いこと、無からの富の製造が
急速に進んでしまうことから、インフレを悪化させるものとして
案は破棄された。


諸々の紆余曲折を経て、現在は通貨上の危機状態は脱している。
(鯖そのものが停滞期に入り、ユーザー間取引が滞ったのもある)

本章の内容をまとめると、
・緊急措置として、あらゆる角度からの資金の回収を徹底的に実施した
・デノミなどの他案は検討されたが、実現しなかった
といえる。






7. 運営の総括
こうした運営体制は、大きく分けて3つの結果をもたらしている。

・ユーザー本位の二元通貨制は非常に便利であったこと
・お金を使いたくなる新要素の導入があれば、経済システムは十分にやっていけること
・お金が増える方向でも減る方向でも、仮想通貨の移動はイベントなどユーザーの活性化につながる

また一方で、下記の問題も明らかになった。
・少しでも資金の流通速度を焦ると、瞬く間に経済が崩壊すること
・通貨を鉱物などに頼ると無限に金銭が増産されるため、経済調整が困難であること



8. 結論
本持論では、マルチサーバーにおける経済システム導入について実例から評価を行った。
その結果として、3点の利点と2点の欠点が明らかになった。これらを総括すると、
「資金を流動化させることは善いことだが、その速度を焦ってはならない。新要素の導入などでユーザー側に資金供出や利益の獲得を呼びかけ、経済意識を呼び起こすことで安定した運営が可能になる。また、通貨は手に入りにくいものが適切である」
といえる。




【持論】マルチサーバーにおける経済システム導入とその管理
作者:宝条みちる

2017/01/12 v1.0作成 順次加筆します
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